【言いわけを引き出さないコミュニケーション】

私の知人で、非常にユニークな幼稚園を作っているコーチがいます。コーチングを活

用して、子どもの自発性や生きる力を引き出すことに重きを置いています。ですから、

基本的に、「それはダメ!」とか「~しなさい」といったコミュニケーションはとり

ません。もちろん、危険だと思う時は、行動を止めることもしますが、よほどでなけ

れば、子ども同士のけんかも止めません。

自分たちで解決するよう見守ります。

 

どうしても収拾がつかない場合に、大人が割って入ることもありますが、「どうして、

けんかになったの?」、「誰が悪いの?」というような質問は一切しません。

「何が起きたの?」、「どうしたいの?」、

「どうすればいいの?」といった質問を投げかけ、建設的な対話につながるよう促し

ます。

 

 

そんな環境にいる子どもたちは、自ずと、思考や行動が建設的になっていきます。今、

起きていることを観察し、どうなればいいのかを考え、この状況で自分ができること

に自発的に取り組むようになります。

 

 

以前、こんなことがありました。子どもたちが遊んでいるうちに、おもちゃが壊れて

その場に飛び散ってしまいました。この園に入ってきたばかりの子どもは、とっさに、

大人の顔色をうかがい、「僕じゃないよ!」と責任を回避しようとしました。前からい

る子どもたちは、誰のせいにするでもなく、「まず、片づけよう!」と、すぐにその場

の収拾に動きました。

 

 

「どうしてこんなことになったんだ?」、

「いったい、誰の責任なんだ?」というコミュニケーションをとっていて、引き出さ

れるのは、責任回避のための言いわけだけです。こちらも、相手から言いわけを引き

出したいわけではなく、常に、解決や次につながる対話をしたいはずです。であれば、

どんな状況においても、詰問ではなく、「何が起きているのか?」

「どうなればいいのか?」「今、自分たちにできることは何か?」

といった建設的でシンプルな質問をすることをお薦めします。

 

 

幼稚園の頃から、このような思考回路を鍛

えられている子どもたちの将来がとても楽

しみです。

 

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