【あり方と成果は連動している】

私の友人で、プレゼンテーションの講師をしている女性がいます。過去に、数々のコ

ンペをプレゼン力によって勝ち抜いてきた実力者です。「自分よりもすばらしい企画

を持っている人がたくさんいるのに、コンペになると私に負ける。私には絶対に勝つ

自信がある。それは単なるスピーチテクニックの差ではないんです」と言います。

  そんな彼女が、企業で、営業社員向けのプレゼンテーション研修をしていると、限界

を感じることがよくあるそうです。「あれでは、どんなに研修を受けても、売れるよ

うにはならない」と。それは、自分が自身が扱っている商品やサービスに、あまりに

も思い入れを持たない人が多いからだそうです。

会社から「これを売ってくれ。それがあなたの仕事だ」と言われるからやって

いるだけであって、その商品やサービスへの誇りや愛情があるわけではないらしいの

です。

 「私のプレゼンがどうして負けないかというと、本当に自分が『これはいい!』と思

うことについて伝えているから。『負けたらどうしよう?』なんて思えない。『こん

なにすばらしい企画を採用しないのは、あなたにとって損失ですよ』と心から思って

伝えているから、多少テクニックや内容が劣っていても、共感してくれる人が必ず現

れる」と彼女は言います。

 

確かに、彼女と話していると、私も非常に触発されるものがあります。「本当にプレ

ゼンテ―ションが好きなんだな!この仕事に誇りと愛情を持っているんだな!」とひ

しひしと感じます。その情熱に圧倒されます。どれだけの人が、自分の仕事や扱って

いる商品、サービスにこれだけの思い入れを持って取り組んでいるでしょうか。

 

知識やテクニックをどんなに教えても、この思い入れがなければ、成果は上げられな

いのだと納得します。どんなあり方で、向き合っているかが、まさに結果を左右する

のです。「仕事のやり方を教える」以前に「仕事に対する誇りや愛情」のようなもの

を引き出すことができたら、ずっと成果は上がりやすくなるでしょう。

  

そのためにも、「なぜ、この仕事をする必要があるのか」、「この仕事がどんな価値

や貢献につながるのか」について、自分事として考え、自分の言葉でアウトプットす

る機会を作ることのほうがまず先決なのではと思います。「教える」より「引き出す」

ことの重要性を、このようなところからも感じます。

 

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