【コーチングは運を引き寄せる?】

ついに東京オリンピックが開幕しました。日本人選手の快挙に勇気づけられるこの頃です
が、この夏は、メジャーリーグで大活躍している大谷翔平選手にも大いに力づけられてい
ます。驚異的なプレイばかりでなく、さりげなくゴミを拾う、周囲を気遣うなどの高い人
間性が感じられる振る舞いにも、注目が集まっています。

北海道日本ハムファイターズで、大谷選手と接してこられたコーチの白井一幸さんは、
「彼は『ゴミを拾っているのではなく、運を拾っている』と言っていました」とおっし
ゃっていましたが、非常に心に響く言葉です。そして、運には、とかく「神頼み」とか「見
えない力」といったイメージがありますが、「運とは信頼の積み重ねなんです」と言われ
ると、「なるほど!」と合点がいきます。

例えば、オンライン研修をしていても、柔らかい表情で、こちらの話をうなずきながら熱
心に聴いてくださる方がいると、自然と目が行くものです。「感じがいい人だなぁ」と思
って、つい、お名前を確認して、すぐに覚えてしまいます。「こういう方と一緒に仕事を
したら、きっと気分がいいだろうなぁ」と思います。相手をこのような気分にさせる人は、
人からのサポートが得られやすく、本当に得だろうなと感じます。

ゴミを拾う、朗らかでいる、人の話を聴く、人に対して尊重の姿勢で接するといった「人
として当たり前のことを当たり前にする人」に、人は共感し、信頼を寄せ、支援したくな
るものです。これらの当たり前のことの積み重ね(凡事徹底)が、人を味方につけ、成果
を引き寄せます。結果として、運が良いように見えるのです。

こう考えると、私は、コーチングは、運を良くするアプローチだと思わずにはいられませ
ん。相手の話を聴くことは相手に対する尊重です。「傾聴」の姿勢とは、「あなたの話に
興味がある。あなたの話には価値がある」といった気持ちを表現するものです。相手の良
いところを認め、肯定的な言葉をかける「承認」も、人として当たり前のことではないで
しょうか。「質問」もそうです。「あなたはどうしたいと思う?」、「あなたにはどうす
ればいいと思う?」と相手の考えを聞くことは、相手を大切にするアプローチです。

コーチングというと、「質問のスキルが難しい」、「トレーニングしないとすぐにはでき
ない」と言われたりしますが、決して、特殊なスキルではありません。人として当たり前
の姿勢であり、信頼、つまり、運を引き寄せるものの一つなのだと認識していただけたら
幸いに思います。

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